第2章

第15話

私が出社すると、整備工場に松下くんの姿があった。



『やっぱり、彼が真剣に仕事に取り組む姿は格好良い…』



その丁寧な仕事ぶりから、車に愛着を持ってメンテナンスをしている事、お客様の安全の為に修理している事が分かる。



私がそんな彼を見つめていると…



目が合った…。



「松下くん、おはよう!朝早くからお疲れ様!」



「野山さん、おはよう!」



「松下くん、あの…これ…お弁当、作ったから食べて…!!」



私は、彼にお弁当を差し出した。



「えっ!?俺に!?しかも、手作り!?

すげぇ嬉しいんだけど!!ありがとう!

お昼、楽しみになってきた!」



彼の切れ長の目がキラキラと輝いて…



私の心も嬉しくなった。

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