帰路

シャーペンの芯をぶちまけて

急いでしゃがんで拾い上げる

細くて脆いから

折れないように気をつけて


どこからか君が歩いてきて

一緒にしゃがんで拾い上げる

雑な君の指先で

幾筋も線が伸びてゆくから


どうすんだ こんなん 怒られるだろ

及び腰の僕の手を引き 力を込めさせて

君が蝶々を描かせた


そっからだ

僕もグルになって

描いた道に書き足されるシナリオ

ダメ出ししながらも消せずにいる

いつまでも 今でも



どうすんだ こんなん 怒られるだろ

今さら思い出すあの日を こぼれた芯に浮かべ

僕は蝶々を描くんだ


そっからだ

夢がグルになって

置いてきた誰かを粗く塗りつぶす

ダメ出しの声は何処だ探せない

いつまでも いつまでも

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