帰路
シャーペンの芯をぶちまけて
急いでしゃがんで拾い上げる
細くて脆いから
折れないように気をつけて
どこからか君が歩いてきて
一緒にしゃがんで拾い上げる
雑な君の指先で
幾筋も線が伸びてゆくから
どうすんだ こんなん 怒られるだろ
及び腰の僕の手を引き 力を込めさせて
君が蝶々を描かせた
そっからだ
僕もグルになって
描いた道に書き足されるシナリオ
ダメ出ししながらも消せずにいる
いつまでも 今でも
どうすんだ こんなん 怒られるだろ
今さら思い出すあの日を こぼれた芯に浮かべ
僕は蝶々を描くんだ
そっからだ
夢がグルになって
置いてきた誰かを粗く塗りつぶす
ダメ出しの声は何処だ探せない
いつまでも いつまでも
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます