第4話

「ええ、そうですねぇ。それじゃあ、とりあえず私もあなたを躾ないといけないですね。」



「「は?」」



再び、声が重なった。



何言ってんだ、こいつ。



という全員の心の声さえも聞こえそうほど、しんと静まり返ったその中で。



ぱしっ。



やせっぽっちが中年男の手を払い、その手を掴んだ音が響く。



「なっ!?てめえ何様のつもりだ!」



「ん?うーん、何様って程の身分ではありませんが…」



慌てる中年男を、その痩せた体の何処から出てくるのか分からない程の力で押さえつけながら、やせっぽっちはにっこり笑った。



「私は、新撰組の沖田総司。事情を聞きたいので、あなたを屯所に連行させてください。」



驚くほど、優しい笑顔だった。

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