Detective 2

第11話

*現在*







────なかなか面白いことになっている。





目が覚めると私はとある一室に繋がれていた。



足枷が左足首に、そこから鎖がのびている。

やけに長い鎖を辿ると最終地点はベッド横の床に繋がっていた。




どうやら、この鎖が届く範囲で自由に動けるらしい。



何メーターあるんだ、ほんとに私を監禁する気はあるのかと、犯人に問いたい。




ぐるっと見渡してみるが特に変わったものは無さそうだ、ベッドにサイドテーブル、あとはクローゼット、それだけの簡素な部屋だ。



強いて言うならベッドはツインで、一人で寝転ぶにはいささか広すぎるくらいか。




詳しく調べるのは後にして、まずは大雑把に部屋を見てみることにする。




ベッドのそばに窓があった。

特に変わった仕掛けもなく、施錠をおろすとすんなり開けることが出来る。





私くらいの体型の人間だったらかろうじて外へ出られそうなサイズの窓だが、この推測はなんの意味も持たない。




まあ、なんとなく察していたがここはマンションの高層部らしい。




下をのぞき込むと突風が吹き上げてきて思わず目を細める。


こっから落ちたら即死どころじゃないな、跡形もなく弾けるようにして死んでしまうだろう。

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