第10話
肉うどんは美味しかった。
満腹になった僕達は、軒先で別れを告げ別々の方向に足を向けた。
それからというもの僕達は、時々うどん屋でお昼を食べては軒先で別れるというのをかれこれ1年ほど続けた。
一度だけ休みの日に会いたいと言ったことがある。
けれども彼女はこの時間しか出てこられないというので、もしかして束縛の激しい恋人がいるのでは無いかと思ったがそうではないらしい。
「名探偵は忙しいんだよ」
と宮さんは笑っていた。
そうしているうちに、どんどん彼女の魅力に惹かれていって、ぶっきらぼうな話し方は変わらないものの端々にみせる純粋さに僕は打ちのめされた。
───もう宮さんのどんな言葉でもときめいてしまう。
会えないなら、いっそ手に入れてしまおうか。
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