第8話

「あ、こんにちは」



驚いて………驚きすぎて、かえってごくごく普通の返事になった。



宮さんは隣に腰をおろすと、手馴れた様子でおばちゃんに肉うどんを注文する。


ついでにおばちゃんは僕にも声をかけた。



「兄さんも決まった?」



「えっと、僕も肉うどんで」



「はーい、少々お待ちくださいね〜」



注文をとるとおばちゃんは大声で「とーちゃん肉2ー!!」と厨房に叫んだ。




返事はかえってこないが、意思疎通は取れているようでおばちゃんはまたせかせか業務に戻った。


宮さんを見ると両手でお冷を包むように持って、一生懸命飲んでいた。喉かわいてたのかなあ。

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