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オルワコ開発者インタビュー第一弾:「実はオープンワールドじゃない!?」開発者が明かすオルタナティブワールドのマップ裏事情とは?

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『オルタナティブ・ワールド・コーリング』


 ニューエイジ社が先月上旬にサービス開始した「オルタナティブ・ワールド・コーリング」(通称:オルワコ/AWC)

 世界初の超大作VRMMORPGとなった本作はリリース開始当初から大反響を呼び、サービス開始から1ヶ月の時点でソフト売上本数及びソフトダウンロード数が延べ150万人を突破し、個人用フルダイブ型VRという新規プラットフォームの船出として例を見ないほどの大ヒットとなった。これを受けて世界各地の名だたる大企業がフルダイブ型VR事業への参入を発表するなど、世界の常識を塗り替えつつある本作。


 今回は本作のディレクターを務めるチャンプ合屋ごうや氏にお話を聞くことができた。何回かに渡って大ヒットゲームの裏側に迫るぞ!


[VRで髪が戻ってくる!? その驚きの方法とは?]


―――それでは、オルタナティブ・ワールド・コーリング(以下、オルワコと表記)のディレクターの一人であるチャンプ合屋氏。よろしくお願いします。


合屋:よろしくお願いします。いやぁ、まさか私がインタビューを代行することになるなんてね……こういうのは全部、プロデューサーのヒナちゃんの管轄だと思ってたからちょっと緊張してます(笑)


(編集部注釈:オルワコのチーフプロデューサーである藤一ふじいちひなた氏は他社のインタビューに取られてしまったのでチャンプ合屋氏のみのインタビューとなります)


―――今や飛ぶ鳥を落とす勢いのオルワコですが、合屋さんはこのヒットの裏側には何があるとお思いでしょうか?


合屋:もちろん私たちの提供したオルワコが傑作だったからでしょう(笑)まあ、そういう冗談は置いといて、一番の理由は閉塞感漂う現実社会の空気にフルダイブ系VRというコンテンツが合致したからでしょうね。僕が学生だった頃は今と違って簡単に遠出が出来たんですよ。車や歩きで通れる道があちこちにあったし、電車とかは予約なしでも余裕で乗れたの。なんなら旅行感覚で海外まで行けた。飛行機に乗って2泊3日単位で海外行けちゃうんですよ?今じゃ考えられないですよね。それが大厄災や世界情勢の悪化でだんだんと規制されていって……まあ、リソースの適正配分のためだから仕方ないってやつですけどね。自分が住んでいる区域からほとんど出ない時代になっちゃって、便利で不自由しなくなった反面、変わらない世界と変わらない自分に新しい刺激は何もなくてそれを物足りないと感じる閉塞感がどんどん溜まっていったんだと思います。そこに私たちの作品がやってきた。自分の知らない世界に行ける、現実とは違う自分になれる、たくさんの人やモノと直に触れあえる。しかもそれが手の届く範囲内にあるんです。そりゃあ売れるに決まってるでしょ。


―――なるほど。だから様々な業界が次々にVRコンテンツへの進出を発表し始めたんですね。


合屋:ここだけの話、皆前々から狙ってたんですよ。[ピーーーッ!]も[ピーーーッ!]も[ピーーーッ!]も皆そう。フルダイブの技術が確立されてから、次の時代の覇権はこれだ!って皆フルダイブ関連の商品開発を急いだんです。どこよりも安価で、どこよりも高いクオリティーで、そして何よりどこよりも早く世界中の人たちに提供できるかの競争が密かに行われてて、我々が見事勝利したってわけですよ。


―――なるほど。その話についても色々お伺いしたいところなんですけど、今回はオルワコについての取材ですので、この話はいったん切り上げて……


合屋:それはそうだね。ヒナちゃんにも怒られる(笑)


[VRで髪が戻ってくる!? その驚きの方法とは?]


―――本作ではゲーム内の世界観構築や風景描写に力を入れていると聞きました。


合屋:そうですね。特に風景描写にはだいぶ力を入れています。従来のコンテンツと比較してもフルダイブ系VRは提供できる情報量が圧倒的に多い。疑似五感を通じて見て楽しい、聞いて楽しい、嗅いで触れて味わって楽しい世界を構築することができるのは他にない利点ですしね。ただ、それを外に発信するのは本当に難しいわけです。僕らがいくら「フルダイブゲームは面白いよ~!」と言ったところで、他の人から見たらヘルメット被って寝てるだけにしか見えないわけで。他の人たちに分かりやすく伝えられることって結局視覚と聴覚の情報しかないからそこを既存のコンテンツを超えるぞ!という気概で構築しました。


―――確かに、VR系のコンテンツは実際に触れてみるまでは実感できないですからね。将棋で例えるなら飛車角抜きで戦えと言われたようなものです。


合屋:いろいろと試行錯誤はしましたが、この結果であれば「大成功だった」って宣言してもいいんじゃないかと思います。


―――印象的な風景はそれ自体が魅力的ですが、その中に自分もいるとなると格別なものがあります。例えばついこないだの話ですと、本作の絶景ポイントの一つである『剣先の断崖』にてプロポーズを行い、見事結ばれたカップルが出たとのことで話題になりましたね!


合屋:いやぁ~、あれは僕もびっくりしましたよ(笑)ああいうニュースを見ると、風景に力を入れてよかったなと思います。あの二人には本当に幸せになってほしいですね。


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[お使いのブラウザではこの画像は表示できません]

今回プロポーズの舞台となった「剣先の断崖」

第二の街ファーステップを出た広大な下り斜面の中腹、その行き先を東西に分断するかのように伸びる中央の細い上り坂の頂上にそれは存在する。一際高いこの場所から一望できる景色はこの世のものとは思えないほどの絶景であり、この先に末代冒険の予感に冒険者建ちは皆一様に胸を躍らせるという。このゲームの数ある絶景ポイントの中でも特に人気の高いスポットであり、連日多くのプレイヤー達で賑わっている。まだの人は是非行ってみよう!

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合屋:ただ、あの一件をうけてか、あちこちで告白するのが流行になってまして……さすがにそれは煩わしいという旨の問い合わせを多数いただいてるんです


―――確かに、私も別のプロポーズ現場に遭遇しました。正直、部外者の自分としてはリアクションに困っちゃいましたね(苦笑)


合屋:とはいえ、そういう行為をいちいち制限してたら現実と同じく不自由な世界になっちゃいますし、現実とは違うものを体験したくてこのゲームを選んだ方たちにも失礼になっちゃいますんでね。なので一部スポットのチャンネル数を増やして、一チャンネル当たりの同接数を下げるように調整していこうかと思ってます。ただ、全部のエリアの同接数を下げちゃうとそれはそれで味気ないので、広めのエリアとかでは現状の据え置きのまま。幸いサーバー増設の予算が下りたんでそこんとこは細かく調整していくつもりです。また、用途に応じてフィールド上でフレンド以外のプレイヤーとの遭遇確率を下げるように個別設定できるようにするなどの調整を考えてます。根本的な解決案ではありませんが、先ほどのような事例に遭遇する機会はぐっと減るかと。


―――なるほど。お話を聞いたところ結構細かくエリアを区切って調整してるんですね。


合屋:はい。時々問い合わせとかでも勘違いしてる方がいるんですが、本作はオープンワールドじゃないんですよ。あくまで読み込み部分がシームレスな仕様になってるだけでエリアによっては細かく小分けされてたりしますね。例えば「旅立ちの平原」は広大な一つのマップで構成されてますが、「旅立ちの森」は五つのマップが組み合わさってるんです。前者は大人数のパーティープレイやその場にいるプレイヤー同士での共闘を前提にデザインしてるので同接数多めエンカウント高めの大きなマップを一つ置く形。後者はソロもしくは2~3人のプレイを前提にデザインしてるのでパーティーメンバー以外の同接無しエンカウント低めの道中に、少し開けた同接数そこそこエンカウント無しの休憩地点を二つ、最後にボス戦のフロアを設置してます。道中→休憩所→道中→休憩所→ボスフロアって順番ですね。


―――私はサーガワンからファーステップに行く際は「旅立ちの森」のルートを選択しましたが、確かに道中では他のプレイヤーに遭遇しませんでしたね。ボスフロア前の休憩地点では商人のプレイヤーが露店を開いてました。ボス戦前ってことで割高な回復アイテムを買わされたのを覚えてます(笑)


合屋:商人にとっては序盤の稼ぎポイントですからね(笑)


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―――フィールドがエリア分けされてるとのことでしたが、では街はどうなってるんでしょうか?


合屋:そっちはエリア分けなんてものじゃありません。ゲームの噓を盛りまくってます。


―――と言いますと?


合屋:まず街の広さからして違います。サーガワンを例にすると、外から見た街の広さと実際の街の広さは30倍くらい違いますからね。


―――そんなにですか!?


合屋:大きめの街は施設を充実させたかったので外観以上に中を広く作り込んでます。特にサーガワンは全プレイヤーが最初に来る街なので施設面の充実は必須事項でした。なんとなく興味を持っていただいた方をゲームに引き込めるかどうかはサーガワンの出来に懸かってますからね。あの街だけでも一生遊べるくらいの気概で作りました。その結果、外観と比較して30倍の広さの街になってしまった時はしまった!って頭を抱えましたね(笑)街中限定の移動魔法持ちのNPCを多数配置することで強引に解決しました。


―――もしかして街が全部高い壁で囲われてるのも……


合屋:そういうとこの齟齬を誤魔化すためですね。世界観的にはモンスターの侵入を防ぐためってことになってます。ちなみに門を使わずに強引に壁をよじ登って街に侵入しようとすると、頂上にたどり着いた時点でゲームオーバーになるのでご注意ください(笑)


(編集部注釈:オルワコの場合、「各街にはモンスターの侵入を防ぐために結界が張られてあり、不用意にそれに触れた者は消滅する」という設定によって補完されてます)


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―――従来のRPGでは店員が表に出てプレイヤーとやり取りをするいわば「店頭販売」のやり方が主流だったわけですが、オルワコの場合は店員が店の中でプレイヤーとやり取りをするコンビニスタイルですね。


合屋:あの空気感が良いんだって方もたくさんいらっしゃると思いますが、プレイヤーが同じ位置で重なったりできないオルワコでそれやっちゃうと店前で行列ができちゃいますからね。なのでそこは泣く泣くコンビニスタイルにしました。そうすれば容易にチャンネル分けができます。ただ、装備屋やアイテム屋はともかく、飲食系の店とかだとさすがにそれは味気ないなという指摘はスタッフ内でもありました。プレイヤーの方たちからも「レストランで待ち合わせがしたい」といったご要望をいただいており、私たちで協議した結果「店前にボードを設置する」ということで決まりました。


―――ボード?


合屋:はい。見た目はレストランの入り口付近に設置されてる予約ボードのようなもので、入店前に予め指定のIDを記入することで同じIDを記入した相手と同じチャンネルに入ることができるといった仕組みですね。そこは従来のゲームのマルチプレイのシステムを参考にさせていただきました。他の要素でも組み込んでいけたらなと思ってます。次回のアップデートにて実装予定です。


―――なるほど。フルダイブ系VRというコンテンツの強みを活かすことのみならず、プレイヤーをどうやって世界に引き込むかで様々な試行錯誤をされていることがよくわかりました。



 第一回の記事はここまで!第二回ではオルワコのバトルシステムについて迫っていくぞ!

 気になる続きは近日公開!


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カテゴリ:オルタナティブ・ワールド・コーリング


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コメント(3)

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でゅらはん@Dullahan974

[]は架空の広告画像があった部分ですね。前はリンク切れ扱いしてましたが、広告の概要な書き換えました。

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でゅらはん@Dullahan974

なろうで連載してる方では画像が添付できるので架空の糞広告がいくつか貼られています。全然更新されてないゲーム情報サイトの再現を狙ったものですね

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でゅらはん@Dullahan974

画像に依存しないネタとかも考えたいな……と

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