03. 黄色いお化け
同じ色だからか、そのお化けはヒヨコに興味があるようだった。半透明のからだをくねらせてヒヨコに変身すると、本物が嬉しそうに声をあげた。ちょこちょこと黄色いお化けの周りを回る。お化けは後を追う。アリソンと黒猫は、雛たちの追いかけっこを眺める羽目に。
「お腹すいた……」
走り疲れたお化けは切なそう。飴をあげたが、まだ足りない。
お化けはヒヨコを見る。
「いただきまーす」
パカリと開いた口の中、鋭い歯。アリソンは慌ててヒヨコを抱えあげた。食べないでとお願いする。
「じゃあ何か美味しいもの見つけたら教えてよ」
約束して、黄色いお化けは去った。アリソンたちは胸を撫で下ろす。
ところでお化けって、お腹がすくものなのかしら。
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