第2話 僕は

ベッドの上で寝ていたケントは自分の身体が人間になっていったその事実を知ってドキドキワクワクしていた。

その頃、「あそこのお店に居たロボット居なくなったみたいだぜ?最近は人間の男の子でケントって奴知って居るか?」と噂を耳にしてナオはお店にやって来た。

リエコがそこにはいて、「ね?ケント君は彼女居るの?」と色目づかいに尋ねた。

ケントは「あぁ、僕は、リエコさんとは波長が合わない様な気がするし、辞めとくよ」とキッパリ断った。

リエコは「ちぇ、やっぱり振られてるのか」と何故か悔しそうにしていた。

お店の扉がガラガラと音を立てて開くとそこにはナオが居た。

ケントが「いらっしゃいませ。あ、ナオさん。僕はナオさんに会いたかったんです」と手にキスをした。

ナオが「え?私に?ありがとう。男の子にそんな手にキスをされた事がないから」と動揺していた。

リエコがそこに居て「え?私は眼中に無かったんだ」と凄くガッカリしてお店を出て行った。

ナオは「随分と積極的だね。ケント君。でも、まだ、あなたの事を知らないから好きにはなれない。ごめんなさい」と少し戸惑っている様子を見せた。

鐘がなると、ケントはまた、ロボットに戻ってしまったのだった。

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