第2話
免許も車もない私だから、あなたが迎えにきてくれる。
それなのに、待ち合わせ時間より10分は前に家の前、あなたを待つ。
この時間が好きだったりする。
ーーーだって、恋人みたい。
"着いたら連絡するのに"
車に乗り込めば、あったかくてあなたの香りでいっぱい。
着いたって連絡するからそのとき家を出たらいいのにって。
だって、待ちきれないんだもん。
会いたくてたまらなかったんだよ。
ごめんなさい、と小さく笑った。
車からの景色は、いつも同じ。
行き先は、いつも同じ。
わかりきってるくせにもう何度目かわからない同じ道を、今日はここから曲がったりして?!なんて淡い淡い期待をする。
信号待ちのたびに、静かな空間でひとり、ドキドキする。
キス、されちゃったりして…?
なんてね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます