第1話

もう1ヶ月ぶりだった。





着信を知らせるスマホを手に取って、表示された名前に喜んで舞い上がって。


それでも、隠すように落ち着いて、もしもし?なんて素っ気なく言う可愛げのない私。



会える?


いつもの言葉に、いつもの返事をして。



久しぶり、とか元気?とか、聞いてほしいわけじゃないけれど。


実は今日のこの電話、もう1ヶ月ぶりなのになぁ、なんて。


待ち焦がれて、待ち焦がれてた。

さすがにもう、終わったのかな?て頭によぎったし。



いつも通りのあなたで、いつも通りの私がいた。

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