凍って、眠れ=フリージア
寒空の下、春のような穏やかさよりも、巡る季節よりも、遥かな想いを抱いて眠る君は、花に包まれて、ただ震え揺蕩い泣いていた。私は弱い。弱く生きるけど、水面の火のように揺らいでいるけれど、運命の波が二重スリットに映し出した結果なのだから、私はこの結末さえも愛します。
楽しみなのです、嬉しいのです。どんなに暗い底にいても。海の底は温かいのです。光などなくても、まるで宇宙のようで。今はまだ優しい光が痛くたって、いずれ春の日にまた笑うでしょうね。
存在を問うて幾星霜。この夢いつまで続くのか。涅槃から人に戻ったら、神殺しに遭うように、きっと死ぬのと同じでも、多くの人がやめたって、私は生きると決めたんだ。探しなさい、あなたのために。求めていいよ、なんでもね。きっと空が許してくれる。
痛む心で、掴め。
きっとあの日には解ってたはずさ。忘れてしまっても、また逢う日まで。ようこそこの日へ、あの世から。大丈夫、大丈夫。まだ死んでない。消えてしまっても、明日はある。
さぁ、ここから始めよう。第二の人生の幕開けだ。泣かないで、僕はここにいる。まだ死んでなんかいない。空が凪いだって、明日はなくたって、僕らは今、ここで生きているんだ!
「嗚呼、僕はもう、薄命だから」
でもね、いいんだ。こんなに穏やかで、歓喜に満ちて、ねぇ、こんなにも美しいんだよ、終末は。アギトとなった日より、世界の理と摂理に目が開かれたからには、悟るのはもうやめられない。
せめてこの優れた脳のクオリアを、とどめて永劫、そのために。私は息をし、筆を執る。これが第二の目標。
「私は777のフリーズを創る。その中で必ずそれを表現してみせる。ラカン・フリーズ。この言葉らよ届け、あの子へ、終末と永遠の狭間で泣いたあの日の僕へ」
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