第6話ラブセンス

ラブセンス。

快楽の叫びに、今生のキスを。

隙間のある服に、キスの跡が、快感の声に、むせび泣く君はライブナ

戦いつかれた僕の膝になってくれる、枕辺で泣くの?

シンプルな声、ハードレインに撃たれて、ボディが陥落、滑りゆく行きずりの旅人の靴

買い取った言葉に、はまらない服が、ブレスレットの感触を楽しむ

ラブセンスから扇を振って、香水を振る、女を振る僕の指を見て、浸るのかい?

日差しをよけたヴァンパイア、髪を下ろしたままで、踊る、朝がやってくる前に棺に入るのか

足音が聞こえる、遠く、遠く、あの山並みに消える、避暑地で、リバーサイドの悲しみが、一匹のハムスターの、そんなこと言ってるの?

一匹のリスは、回転車輪の上で、待っている。

待ち続ける街角で、キスの夢を見れない年頃に、失うことの自由を求めるなら、鐘が鳴る、まで、ここにいていいよ

所在が不明の紛失物を探す手に、リング。

放り投げて、放物線を描いたら、ラインをたどって、明日に向かって投げる、その手に握られたものは、確かな絆。

忘れないでよと言った天使の憂鬱な横顔に、僕はうっとりとした、呆けたように、千鳥足、ダンスに明け暮れた寂寥の鳥が、不意に空の城の窓辺に走る、すると涙の放物線が、生きることを知らない君たちの永遠を笑う悪魔の剣が、刺さる。

目覚める前にやってくる黄金の戦士の剣が、君たちの悪夢を斬る。

すると、目を開けるお姫様の横で、ザクロの実を口に入れる、少女の面持ちに、ビブラート

一息ついて、散歩に出れば、下界の景色は、消える。

記憶が消えていく恐怖を感じると、一歩も動けない、空にかかる虹も忘れてしまうの?

リスは、笑う。

それから、城の大広間の片隅にいるビジョン、ラブセンスの黄昏に、切り傷を負う、癒えない傷は、僕たちの心

だから一緒に手をつなごう

アルゴリズムの夜明けが自作を超えた自在性で、自由を唄うなら、消えないキスの後に不安になったあの朝に帰れるよ

クローパーは言った

そんのこと言ってるー

すると、ライブナは抱き留めてくれる腕を信じないから、リスを抱きしめる

ほら、午後の日差しが美しい

何もかも失ったんだね。

でも、きっと残るよ。

思い出だけは。

ジャンバルアの兆しが見える。

ザクロを頬張ったら、ジュースにしようか

おいしいね

と言ってどうして泣くの?

クローパーが笑うから、君たちはあどけない顔で、メランコリックな表情

小首をかしげたミミスの言葉。

ミミズを嫌う少女たちに、ワームさんはサンド惑星で歌ってるー

声を合わして、歌おうよ。

悲しみの渦が、僕らを襲っても、亜空間の切れ間に、ブラックホールの夢。

出口がないわけじゃない

きっとあるライブナの涙は、落ちない夢の中で、ドリームポット

さあと言って、手を握るリスたちのメイクに、憧れる年ごろに、街がある

これからだよというミミスの言葉に、戸惑う窓辺で、そんなこと言ってんの?


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