第5話離れるときは近くにいて

部屋の明かりがついた。

幸運はやってくると信じていた少女たちの夢に、自由の鳥が飛ぶ

いつか、苦しみもいえるよとクローパーは言った。

口づさんだ声に、離れるときが近くて。

笑った。

また笑ったんだ。

彼女たちの笑顔は、一枚の写真に刻まれている。

思い出の中で、リスの声は、高い空に吸い込まれて、雲が、微笑むような午後の冒険に連れて行ってほしい、何度傷ついてもいいからと言った彼女たちの声は、澄んでいる。

瞳を閉じて、開いたら、大きな宇宙が待っている

瞳を閉じて、開いたら、大きな宇宙があるから、独りで行くのって聞いて、答えられない少年は、彼女たちから離れて、

近づいて

そんな夕焼けに、街は静まり返る。

心が張り裂けそうなの

と叫んでいる。

心話の中に閉じ込められた、傷つけあう少女たちの痛みは、過去に向かうトンネルの中で、何度も越えたリスの指に切り傷

時間は意味をなさないなら、時空の先にある未来は、閉じ込められたハミングバード

泣いているなら、リスのクローパーは離れていく

笑うから、彼女たちの膝には、ぬいぐるみ

大事にしてねと言ったクローパーの声が離れて、近づいた顔に、憂いがあるなら、冒険は続く。

離れるときは近くにいて

時空の滑る大地に空間に一輪の花があった。

小さな赤い花で、夢にまで見た日常の華

それを摘むことは許されない

決して。

クローパーが拙い言葉で言うから、もう、花は枯れる

やがて、長い雨が降って、土は循環を繰り返し、再生を願う少女の朝にそっと微笑む

つらいなら泣いていいよ

リスは言う。

僕は、流した孤独の数だけ、彼女たちを愛している。

僕は、悲しみの荒野で、一輪の花を摘んだ。

少女に捧げるため。

クローパー

どうかこの花を一番寂しい女の子に渡してほしい

僕の夢が、彼女達の今に重なって、降る雨が雪に変わる頃、春に遭えるよと歌った詩が、届くなら、この命すら惜しくない。

クローパー

君だけにはわかってほしい

詩は、恋を歌うものだって。

少女は今も、スカイキャッスルで息をしている

その呼吸を止めるなら、きっとまわりが支えてくれている

このランプが灯っている

彼女たちの声は、ランプのぶとが伝えてくれる

生命の儚さを心に感じて、透き通る声で、ライブナ、きっと、生き続けてくれ

生きるブナ

そんな日々に、過ぎ去っていくドレスをまとったある日に、ビジョンの中で、瞼の裏に光る涙の跡が、真実の夢を映すから、詩人は、幻想の真実を、あの空に隠れる星に見た。

今日も、スカイキャッスルは平和です。

そんな便りが届いて、僕は詩を書く

今日も、明日も、明後日も、永遠ではない心を

ライブナとの日々は、心にある

それからビジョンが、生まれる。

未来まで、一緒にいる。

あははって笑うあなたたちをランプの消えない部屋で見ている

明日はいいことがあるという声が、何よりも、それから、愛してるよりも、君たちの皮肉の方が、僕を現す

そのすべてが、心にあるなら、リスは、記憶の中で微笑んでいる。

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