第35話

2人と寝るときはいつも、私を挟んで寝る。

挟まれているから圧迫感があるけど、それと同時に安心感もある。


「………電気、消していいよ」


「えー?大丈夫だよー」


「俺らどこでも寝れるしー」


…それは図々しすぎる、と思うよ。


「それに、」


仰向けで寝ていた身体を反転させられ、利人と向かい合う形となる。


「凛寧が辛いでしょ?」


私の髪を撫でながら言う利人。


私は、暗い所で眠れない。


「俺らは平気だから大丈夫。安心して寝な?」


暗い所は、恐怖でしかない。


「…ごめんね」


暗所恐怖症、なんて最悪。

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