第25話

「…凛寧」


そっと私の頭を撫でる輝夜。

瞳は切なそうにゆらゆらと揺れている。


「大丈夫。平気」


「ヤツらの後始末がある。今日は利人と藍人の傍にいろ」


「わかった。気をつけて」


「輝夜の心配すんのなんて凛寧ちゃんくらいだから!」


腹を抱えて笑う遥斗さん。


無敵だの言われている輝夜にも弱点の一つや二つはあるだから、心配にもなる。


唯一の兄だし。


「すぐ帰るから平気だ」


「うん。利人、藍人ごめんね」


「「ぜんぜーん」」

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