第11話

「…司会者さん」


「はい?…って、またあなたですか…。なんの用です?」


「残念でしたねぇ?この日を楽しみにしていたのでしょう?」


「…なんの、話でしょうか?」


一瞬だったが、僅かに目が外へ向いた。


私はその一瞬を見逃さない。


「利人、藍人」


司会者のマイクを奪い取り、双子の名前を口にする。


「はーい」


「っ!?」

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