第15話


凛寧救出の作戦を練り始めて1週間、奴らに動きがあった。



「主催パーティー?」


「そう。公にはなってないから、秘密裏に行われるパーティーが行われる」


パソコンを打つ手をやめずに話を続ける月花さん。



「そっちはどう?」


「ああ、今部隊編成してて、俺がいたリザクラのメンツも引き入れる予定です」


「はぁ?おこちゃま暴走族が抗争に挑めんの?舐めてる?」


「いえ、組に入ったリザクラのメンツだけ引き入れる予定なんで大丈夫です。族のやつらは引き入れない」


リザクラは元々、治安維持のために結成されたグループだ。

喧嘩慣れしてないやつらもいた。


だが、ちょっと訳アリのやつらが多く、族を抜けたあとは大体が加賀野組に加入する。


加賀野組の古株のやつらだけでは今回足りない。

その為、新入りたちも引き入れて凛寧の救出に挑む予定だ。



「それまでに鍛えといてよね。やわなヤツらだったら凛寧救うどころか壊滅させられるわよ」


「その辺は大丈夫だ。利人と藍人が上手くやってくれてる」



そう、利人くんと藍人くんは今回、教科訓練を指揮している。

加賀野組と鈴蘭会、盃を交わし兄弟となった今、お互いの新入りの組員を鍛え上げてもらっている。

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