第22話
「で、よっちゃんとはどんな関係?付き合ってるの?」
「いやいやいや、それはないですよ!ただ昔から知ってて妹みたいに良くしてもらってるだけです」
「へぇ~、妹ね」
嘘を吐いているようには見えなくて、不本意ながらも納得してしまう。
そして、なぜか俺の時計を確認するように見ている。
チラリ、今日着けている腕時計に視線を落とせば、去年自分へのご褒美で買った120万円の時計。
もしかして、金のある男を狙うタイプか?
俺の顔も一瞬しか見てなかったし。
気付いたのか気付いてねえのかも分からない。
まぁどっちでもいいか。分からねえ事は、考えても分からねえ。
「じゃあ、今日の男は?」
「今日の男?」
俺が何を指しているのか分からないのか、宙を仰いで考えている。
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