第32話

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あの出会いから約1年半─…




いまでも隣に佑弥くんが居ることをとても幸せに思う






「んー…やっぱ莉久の卵焼きが1番美味いわ」





少し形が綺麗になった私の卵焼きを美味しそうに食べてくれる佑弥くん、本当に…好き。






『もっと料理出来るように…練習するね』





「えーよ、今のままで。練習するって…まさかあのポンコツ上司にメシ食わしたりしてへんやろな?あかんで?それ、フツーに浮気やから」





そんなこと、する訳ないのにっ、





『っあ…そうだ、これ…1年記念日のプレゼント!ネクタイピン、毎日使うものだから…ふとした時に私のことを思い出してくれたら…なんて』





「ふーん─…可愛いことするやん、莉久。これ高かったやろ?お前自分とこの会社のモンやったら社割使えたんちゃん?なんでわざわざこんな高いモン、」






『うちの専務が"タイピンならウチの製品よりここブランドのモノが1番いい"って言ってたから間違いないと思う!あの人そういうの、詳しいから─…』





「あーあーあー、なんやねん。また他の男の受け売りかい。お前がええと思って選んだんちゃうんか」




『いやっ、デザインとかは私が自分でっ、』





「はいはい、もうええて。莉久─…こっち来てみ?」







なんだか少し気まづい雰囲気になってしまったものの、こっちに来いと言ってくれたので大人しくそれに従う

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