第9話

───…く、苦しいっ!





ハッと目を覚まして隣を見ると…大好きな佑弥くんの愛おしい横顔が視界いっぱいに広がる




っと同時にお腹の上にズッシリとした重みを感じて─…佑弥くんの長い足が私の身体の上に乗っかっているという現状を把握する






それは、抱き枕にされているから…っとかそんな可愛い話じゃなくてっ!!






ただ単にめちゃくちゃ寝相悪いんですこの人!






その割に足を動かしたりしたらすぐに目を覚まして「なんやねんっ、ボケ!」っと寝ぼけながら掛け布団の角を使ってボコボコ攻撃してくる






しかし─…今日は付き合って一年記念日で、わざわざ大阪から六時間以上かけて会いに来てくれた佑弥くん






疲れてるんだろうな、私のお腹の上でどうぞ足を休めてください─…っと心の中で唱えながら、隣で眠っている佑弥くんのお顔を眺めさせてもらう

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