第4話「サーカス団」

 『ルヴリン王国』の南大林に"それ"はあった。

 スワが中に入ると8人の男がくつろいでいる。


「団長、ただいま」


「あぁ、おかえり」


「貰った任務通り、

例の『オーク』をかかとのアジトに固定したよ」

「どうする?明日にでも攻めちゃおうか?アジトまでの最短ルート案内するよ」


「そうだな、明日にしよう。

数日前に入団した新人としては最高の仕事だ、感謝する」


「...それにしても、なんでこの"サーカス団"には

女性の団員が居ないんですか?

入団してからずっと不思議なんですよね〜」


 するとスキンヘッドの男が口を開く


「そりゃあ俺が少し激しめに"愛して"やったら皆死んじまったってだけの事さ!!」ゲラゲラ


 名前は『ライアン』戦闘員兼医療係 No.7。


「お前はクズすぎんだよぉライアン!!

お陰で女探すのに街まで出なきゃ行けなくなったじゃねぇか〜!!!」


 そう言うセンターパートの好青年は

『リエン』 撹乱員サボタージュ兼参謀 No.2。


「うるせぇブッ殺すぞ!!

"読書"の邪魔すんじゃねぇ!!!!」


 長髪の男は『ブッカーバ』 戦闘員兼経営 No.4。


「ま、そうは言っても俺達が殺し合うのは俺が許さねーけどな!神に誓って!!!」ゲラゲラッ!


 パーマの髭が似合う男は『デウータ』、

尋問官兼死番 No.3。 


「まぁ俺達はこんな有様だがなんだかんだ楽しんでるよ!とりあえず俺ん隣に座りなよスワ君!」


 そう言った唯一サーカス団らしいメイクを施したウルフカットの温厚そうな男は

『ダイ』 調教師 No.5。


「ありがとうございます、ダイ先輩」


「おォい騙されんなよぉスワァくぅん!!!

そいつが一番やべーんだからなァ!!!」ゲラゲラ


「おいライアン!俺の評価を下げるような事言うな!!」


「おいスワ!こいつはなァ、調教師兼『拷問官』だ!!喧嘩売ったら拷問されちまうから気をつけろよ〜!」


「今のライアンが拷問されてないなら大丈夫だと思うぜ〜」


 そう茶化す男は『ナイル』 偵察兼撹乱 No.6。


「まぁスワ君、今日の仕事は上出来だとは思うが、俺達はこれからだぜ?油断したら..."死ぬ"ぞ?」


 少年は『リクター』 ペットお世話係 No.8。


「おいおい陸太リクタ!!

やっと後輩出来たからって早速先輩面かよォ!!

たまには可愛いとこあんじゃねぇか!!」ケラケラ


「その点ライアンテメェは先輩の俺達に後輩面しねぇのが可愛くねぇよなァ!!」


 騒がしいサーカス団だが、長年バラバラにならず一つの組織として成り立っている理由は、

No.1 『団長』の統率あっての物だろう。


「今朝、一体の浄化対象オークが逃げ出した。

 もし彼を捕らえられなければ他の浄化対象も脱出を試みようとするだろう」

「そのような事態を見逃せば神の無礼に当たる。

 明日あす6月13日に我々は『かかと』と戦い浄化対象オークを取り戻す」


 そう団長は宣言する。

が、団員は物足り無い顔をしていた。


「団長ォ〜戦う理由はそれだけかよッ!?

なんか足りねぇよなァ!!!!」


「あぁ、その通りだ」

科学解放党かかとのれんちゅうを気の済むまで浄化しよう」


「「「「「「「ウオオオオオオオオオッッ!!!」」」」」」」


 [To Be Continued....]

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