LOML

@Sirius8131

第1話


すごく気になることがある





私に恋焦がれるほどの愛する人は出来るのだろうか?






そもそも愛ってなんなのだろうか?






愛する人のために離れなければならないのならば心を殺して行動すること?それとも愛するひとと一緒にいるためなら全てを犠牲にしてまで共に歩んでいくこと?









父と母は生前私に何度も言った






「あなただけの愛する人をみつけなさい」

「自分にとってなにが幸せになる選択肢か見極めて選択しなさい」

「周りの幸せの基準に合わせちゃだめよ」




そう言う父と母はお互いを見つめ幸せそうに笑う姿は私の脳裏に鮮明に残っている






そんな父と母はわたしにとっての「幸せ」を知ることなく結婚記念日のデートの帰り居眠り運転をしていたトラックの交通事故に巻き込まれ帰らぬ人となってしまった











お葬式の写真に私がよく知っている幸せそうに笑う両親の写真をみてふと疑問に思う






二人にとっての幸せの中に私は含まれていたのだろうか?





                     

両親は私のことをよく可愛がってくれたが私の“忠告”を聞き入れてくれたことは一度もなかった





私は小さい頃から未来を見通せる力があった





破天荒な母がいきなりサーフィンをすると言い始めた時サンゴ礁にぶつかってしまう予知をした時母に泣いて止めたが母はそのまま海へ行き私の予知通り大怪我を負い入院することになった






父が投資で失敗する予知をしたとき父に伝えると「ビビは投資なんてわからないだろ?」なんて笑いながらバカにした。結局投資に失敗ししばらく苦しい生活が続いた









そして今回。二人がデートに行くのを大反対し両親と口論になり両親は私の言葉を聞かずそのまま帰らぬ人となってしまった







二人の写真を見ながら涙が頬を伝う






私を愛しているのならばなぜ話を聞いてくれなかったんだろう?私の両親でさえ私の力を信じてくれないのにだれが信じてくれるの?








私にとっての幸せは二人だったのに二人がいなくなったら私の幸せはどうなるの?






そもそも二人は私の幸せが二人が生きていることだって知ってた?






そう問いただしたくても聞くことのできない答えに私は無償な喪失感を覚えた















今日、ビクトリア・エバンスは一人ぼっちになりました




































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