第百五話 鑑定結果は忘れよう
空がだんだん暗くなってきたが、アクアと子どもたちはまだ帰ってこない。
時々森の中でバリバリッという雷撃の音が聞こえるから、まだゴブリンどもを狩っているんだろう。
なんだかお腹が空いてきた。
精霊樹の元にいた時には、精霊力を身体に取り込んだり、精霊樹の実を食べたりしていて空腹感は感じなかったが、そこから出てしばらく経つと身体が食べ物を要求するようになるんだね。
フレアが見守ってくれている焚き火で肉を焼いて食べようか。
空間収納に残っているフォレストイーグルの串焼き肉を
枯れたトゲトゲ草を削った薪を焚き火に足して、風魔法で串焼き肉を焚き火の上に浮かせてからフレアに言った。
『少し炙るから、焦げて煙が出そうになったら教えてね』
フレアはまた仕事を
アクアが棲んでいた池の水を空間収納から出して飲んでいると、エアーとノルムが飲みたいと言ってきた。
水を玉にして、フワリと浮かせると喜んで飲んでいる。
[アクアが棲んでいた池の水じゃな、精霊力がタップリと含まれて美味いのじゃ]
ノルムも嬉しそうに飲んでいるから、シャインとフレアにも水を玉にして渡すと、美味そうに飲んでいる。
串焼き肉から美味そうな匂いがしてきたので、焚き火から遠ざけて
まぁ美味いとは思うんだけど、精霊力に慣れた身体にはイマイチかな。でも、これからはこういう普通の食事から魔素を吸収していくのも必要だから、感覚を元に戻さないといけないな。
さて、久しぶりにオレを鑑定してみるか、精霊力に馴染んだ身体と創造神サリーエス様の祝福を受けた
【鑑定:オレ】と強く念じて待つと……、とんでもないことになっていた。
名前:マーク(マクシミリアン・サウスエンド、サウスエンド筆頭辺境伯家三男)・十一歳
栄養状態:優良
健康状態:優良
渡り人:
魔力:不明(精霊力との
体力:1,500/1,500(暫定・身体強化により増加可能)
魔法適性:水魔法・生活魔法・精霊魔法(水・氷結・土・風・火・木・植物・森・光・闇・雷)
はい! ちょっと休憩! これ以上鑑定結果を見ていくのは心臓に悪い、いろいろチェックしたいところだが、いつの間にか十一歳になってるし、魔力が不明って……、精霊力と魔力の
しかも
串焼き肉をまた一齧りしてから精霊力の満ちた水を飲んで気を落ち着かせてから、
毒耐性・鑑定(神級:鑑定阻害・ステータス
うーん、毒耐性とか鑑定のレベルが上がってるのはいいんだけど、無茶苦茶じゃない? 空間収納なんて無限だってさ……ハハハハハ……もう笑うしかないね。
串焼き肉をモグモグしながら、鑑定結果に
なんだぁ? と思って、音のしたほうを見ると、さらにドッスゥ〜ン! ガラァーン! と音がした。
シャインに照らしてもらうと、体長五メトルはある大きな角が生えた
その上でアクアが満足げに言った。
[狩ってきた……コレ……あげる……]
『あっあぁ、ありがとう。ずいぶん遅かったね』
[少し遠くに……このブタ顔の魔獣が……たくさんいた……、臭いから……狩っているうちに……楽しくなった……]
[角の生えた……魔獣は……他は逃がした……]
鑑定してみると、ブタ顔の魔獣はオークキングで、
大きなナタはオークキングの武器だった。
『コレは、どうやって仕留めたんだ?』
[んっ?……水で包んだら……死んだ……キレイなのを……持ってきた……]
水で包んで窒息死か……、えげつない……。
でもキレイに
オークキングと大きなナタにギガホーンディアを空間収納にしまい込んでから、また焚き火のそばで鑑定結果を見て、これから人の住む街に行くから、このままじゃマズイと思い、ステータス隠秘を使って誤魔化すことにした。
名前はマークのままにして、その後の情報は全て隠秘した。年齢を誤魔化せるかなと思って、十六歳に変えてみたら出来た!
これで、冒険者になれる年齢(十五歳)に達していない問題は解消されたな。
魔法は水魔法と生活魔法だけにして、精霊魔法は全て隠秘。
身体強化と気配察知の他は隠秘。
従魔にイニー・ミニー・マイニーがいるのはいいんだけれど、水の精霊:アクアとか風の精霊:エアーもいるから、精霊たちは全て隠秘した。
神級の鑑定を打ち破れる
[エルフ族なら見破れるやもしれんのじゃ、ヤツラも精霊と契約している者がおるぞ]
『エルフ族! う〜ん、敵対してきた時はみんなの力を借りて、
[それでも良いのじゃが、
『まぁ敵対しなければ
[んっ……わかった……]
さてと、もうすっかり暗くなったのにイニーたちはどこまで行っちゃったんだ? 早く帰ってこないかなぁ。
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