第28話

その頃洋太は




もえみが入院している事など知らない洋太は、必ず今日家に帰ってくるだろうと思いもえみの部屋の前で待ち続けていたが、洋太も疲れいつの間にかもえみの部屋の前でドアにもたれて眠り込んでいた



キッチンの小さな窓から朝日が優しく差し込み、鳥の囀りの声で目を覚ますあい


『ん、ふぁぁぁぁ、あ!やべぇ、おれいつの間にか寝ちまった』


あいはもう既に洋太が帰って来てると思い慌てて二階の洋太の部屋へ向かう


(あいつに真相きかなきゃ、あいつに本当のことを)


勢いよく洋太の部屋のドアを開けるあい


『おーーーい!よぉぉたぁぁ、おき・・・』


洋太が帰ってきていないことに気付き途中で声を止め、肩を落とすあい


残念に思いながらうなだれて部屋を出ようとすると、何かが倒れた音に気付き振り返るあい


その振り返った目の先には、あの時(原作の最終回)の二人のツーショットの写真と、その写真の前にGOKURAKUのじいさんが最後に渡したスイッチが置いてあった


あいはそのスイッチを手に持ち眺めながら、あの時の事(ローレックとの戦)を振り返っていた

そしてあいはそのスイッチを両手で胸に押し当てるよう握り締めながら、洋太を信じ目を閉じ祈った

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