第27話

一人家に残されたあいは洋太の帰りを待ち続ける


しかし、伸子に衝撃的な話を聞かされ何度もその話を思い出し何度も両手で頭を押さえながら悩み苦しむあい


そしてその不安は夜更けとともに広がっていった


(もしかしたらもう帰って来ないんじゃ?いや必ず帰って来る、だって今までおれたち普通の恋人同士達のように過ぎて来た訳じゃない、どれだけ危ない目に合ってきたか、二人で何度乗り越えて来た事か)


そんな今までの出来事を思い出しながら希望と絶望を繰り返し頭を抱えて震えていた


ただ周りの時間が過ぎて行く音(秒針)だけが部屋の中で響いていた


洋太の帰りを信じてキッチンテーブルの椅子に座りテーブルの上に組んだ腕を乗せ腕に顔を

乗せながら待ち続けるあい



時間はいつの間にか深夜になっていた


あいは久々に全力で走り回ったり感情を出したり暴れたりしたせいもあり、いつの間にかそのままの格好で眠り込んでしまっていた

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