『ただい、え！、な！何だ？どうしたんだ？』

荒らされている玄関口を見て驚く洋太

すると壁にも垂れて足を押さえている伸子を見つけ、伸子に駈け寄る洋太

『の、伸子ちゃん？何で？どうしたんだよ一体？』

『あ、てててっ、、、、うん、、あの、、実は、あいちゃんにもてうち先輩と別れてって』

『な、何、言ってるんだよ伸子ちゃん、そんな事突然あいちゃんに言ったら怒るよ』

『だからその理由を説明したの』

『理由？』

『早川先輩妊娠してるの』

その言葉を聞き一瞬脳が固まった、洋太もまた真相を聞いて驚きを隠しきれなかった

そして洋太も今もえみが入院している事も聞かずに家から飛び出して行った

急いでもえみの部屋に向かう洋太

一方その頃あいは

あいは洋太に真相を聞く為飛び出したのだが、結局見付からず疲れ果てたボロボロの姿で家に戻ってくる

すると玄関で二人の帰りを待っていた伸子が

『もう、二人とも帰ってくるなり急に飛び出して行くんだもん、私帰れないじゃない』

靴箱に凭れ掛かりながら少しふてく気味の伸子

そう言うとあいが伸子の両肩を両手で掴み顔を近付けながら真剣な表情で

『え！洋太、洋太の奴帰ってきたのか？』

それを振り払うかのように

『ちょっ、ちょっと、あいちゃん落ち着いてよ』

少し冷静さを取り戻しさっきの事も反省し謝った

『ご、ごめんそう言えば、さっきも悪かったよ』

『うん、別にそれはいいけど、私もそろそろ家に帰らないと』

伸子は下に置いていた鞄を手に持ち玄関を出ようとした時

『な、なぁ、洋太何処に行ったんだ？』

『あいちゃんと一緒で突然何も言わずに出て行っちゃったから、私は分かんないよ、ごめんね』

そう言って伸子は帰っていった

あいは洋太の居場所分からず真相が分からない事がショックでガックリとうな垂れながらその場で座り込んだ

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