第14話

そしてそのまま左手を下に振り下ろしたロストナイト




健二は真っ逆さまに下へと落ちていった




健二「……ッ…」


健二の体が地面へとめり込む




「もう終わりか…もっと俺を楽しませてくれよ」 




結菜「何でこんなことするの?」


結菜の手は爪が食い込むくらいグッと


握られておりロストナイトを下から睨みつける




「こんなこと?これが俺の正義だからだ!


 俺も君達と一緒でヒーローなんだよ。


 俺は罪を犯した人しか襲わない。


 そいつらから人や国を守ってやってるのさ!


 逆に聞くがなぜ君達はヒーローをやっている?」




結菜「あたし、あたし達は


   たくさんの人を救うため…世界を救うため」




「ほらみろっ、俺と一緒の理由だろ?」




晃「違う…俺達はお前とは違う!」


晃は立ち上がる。右肩は楓の能力によって


完全に回復したみたいだ


楓は健二の元に駆け寄る




楓「健二?大丈夫?」




健二「あぁ…なんとか…」




「背中の傷…治すのに時間かかりそう…」健二の


背中を見た楓はそう言って背中に手を当てようとするが、楓の手を掴み健二が止めた




楓「健二?」




健二「あんま能力使い過ぎんな…


   疲れるだろ…」




楓「でも…」




健二「いいから…あとに残しとけ…


   俺はまだ大丈夫だから…」




「何が違う?」ロストナイトの俺達をみる目が


鋭くなり語気も強くなった




晃「こんなの間違ってる…


  こんなことしても大切な人は戻ってこない」




「!?…お前ら…俺のことどこまで知ってる…」




晃「さぁな…俺の仲間は優秀でさ…」




「そうか、知ってるのか…


 だったら分かるだろ?俺の気持ちが」




晃「いや、分からねぇ…


  分かりたくもねぇ…今のお前の気持ちなんか」




「何だと………


 俺は大切な人を殺されたんだぞ」




晃「だからって…こんなこと…


  お前が今してることはお前の大切な人を


  傷付けた奴がしてることと一緒じゃないか!


  お前が一番憎んでる奴らと同じことを


  してるんだぞ!」




「!?…黙れ!!!」




晃「確かにお前が襲った奴らは


  罪を犯したのかもしれない。


  だけど!ちゃんと罪を償ってここに出てきてる!」




「だから反省していると?


 もう悪さはしないと言い切れるのか?」




晃「俺には言い切れねぇ…


  けど、それを裁くのは俺達じゃない!!!」






・・・その頃、龍一の元に辿り着いた葵は


瓦礫の中から助け出していた


体や頭についているちっちゃな瓦礫の破片を


払ってやる




龍一「………ハァッ…


   皆は?」

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