第11話

父さんの戻るのか?のたった一言で何に対して


言っているのかすぐに理解した俺は


「あぁ」と一言だけそう返した




「後悔しないか?


 ヒーローをやるってことは


 危険もつきものだぞ」




晃「分かってるよ……危険なことくらい…


  後悔だってするかもしれねぇ…


  だけど…誰かがやらなきゃいけねぇ…


  もう決めたんだ」




俺の目を見た父さんは


俺の覚悟を感じてくれたのかそれ以上


追求してはこなかった


父さんも母さんも心配してくれているのは


分かっている


そりゃ心配するよな…下手したら命だって


落としかねない


ヒーローやってた俺を応援してくれてはいたけど


本当は辞めて欲しかったんだろーな…


辞めたって言ったとき残念がるようなことを


口にしてたけど顔はホッとした顔してたもんな






・・・・翌日、俺は健二に言われた通り


学校が終わって速攻、俺達のはじまりの場所に向かう


もちろん結菜に言われた大事なものも忘れずに


急いで向かうが皆もう揃っていた




楓「遅いよ、晃」




晃「はぁ?めちゃめちゃ急いで来たんだけど?


  皆こそ早くね?」




「学校早退した!」と言ってピースサインをする


龍一と「あたしたちは晃より数分前に来たんだけどね?」と舌をぺろっと出す葵と結菜


「俺は朝からいたけどな」と言う健二に対し


「それはうそ!」と皆で突っ込む


バレたかぁと大げさに肩を落とす健二に


皆で笑う




晃「にしても…ここ全然変わってないんだな」




俺達皆で作った秘密基地は


今もまだ残っていた




楓「きっとあたし達が戻って来るの


  待っててくれたんだよ。


  ほらっ、物にも心が宿ってるって


  言うでしょ?」


楓のその言葉に葵と結菜が「そうだね!」と言って


微笑む。それを見て俺達男3人も笑みが零れる




あっ、一応言っとくけどデレデレしてる


わけじゃねぇからな




龍一「じゃ、晃!あれやろうぜ!」




晃「俺が?」




健二「お前の他に誰がいるんだよ」




龍一のあれが何を指しているのか分かった俺。




「じゃ、皆行くぞ!」俺のその掛け声に


皆、掌をグーにして拳をつきだす


その手首にはお揃いのブレスレット




晃「守ろう!俺達はヒーローだ!」




「おー!」




改めてこの世界を救うんだ…と皆で誓いを


新たに俺達は再出発した

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