はむはむかいじゅうとにんげんさん
菜乃花 月
はむはむかいじゅうとにんげんさん
「はむはむかいじゅうとにんげんさん」
【登場人物】
かいじゅうさん:はむはむしたい。性別不問
にんげんさん:はむはむされるはず。性別不問
こちらは「ハロモン」参加作品です!
2024年9月1日~10月31日まで、「怪物」「食べる」の二つのテーマから連想されるシナリオをみんなで書こうという企画です!
#ハロモンシナリオ
主催
七枝、メイロラ、穂村一彦、菜乃花 月
―本編―
かいじゅうさん:「にんげんさんっ、にんげんさんっ」
にんげんさん:「なぁに、かいじゅうさん」
かいじゅうさん:「食べていいですか!」
にんげんさん:「食べる?何を?」
かいじゅうさん:「えへへ」
にんげんさん:「んぉ?」
かいじゅうさん:「えへへへへ」
にんげんさん:「ま、まさかぁー!」
かいじゅうさん:「そう!そのまさかぁー!」
にんげんさん:「おそらを食べたいのぉー!」
かいじゅうさん:「あれぇ」
にんげんさん:「んぉー?」
かいじゅうさん:「あれれぇ~?」
にんげんさん:「あれれれぇ~?」
かいじゅうさん:「ちがうよぉ」
にんげんさん:「ちがうかぁ」
かいじゅうさん:「でも、おそらも食べてみたいっ」
にんげんさん:「でしょお」
かいじゅうさん:「どんな味するのかなぁ」
にんげんさん:「そりゃあもちろん」
かいじゅうさん:「あたあめみたいな感じかなぁ」
にんげんさん:「アナゴの煮つけだよぉ」
かいじゅうさん:「あれぇ」
にんげんさん:「あれれぇ?」
かいじゅうさん:「アナゴぉ?」
にんげんさん:「アナゴぉ」
かいじゅうさん:「おそらはアナゴの煮つけなのぉ?」
にんげんさん:「そうだよぉ」
かいじゅうさん:「そうかぁ」
にんげんさん:「へへへ」
かいじゅうさん:「えへへ」
にんげんさん:「でもさ、おそらがアナゴの煮つけ味だったら面白くない?想像してみてっ」
かいじゅうさん:「わかった」
にんげんさん:「おそらを食べますっ」
かいじゅうさん:「はむっ」
にんげんさん:「すると、味はなんと」
かいじゅうさん:「わぁアナゴの煮つけだぁ!」
にんげんさん:「どうだった?アナゴの煮つけ味のおそら」
かいじゅうさん:「なんかね、びっくりした!」
にんげんさん:「びっくりするの?」
かいじゅうさん:「うん、なんかね、わっ!ってなる!」
にんげんさん:「わっ!」
かいじゅうさん:「そう、わっ!」
にんげんさん:「そうなんだぁ」
かいじゅうさん:「あたらしい発見だね!」
にんげんさん:「そうだね!」
かいじゅうさん:「おそらの味を知れたから今度こそ食べていい?」
にんげんさん:「食べる?何を?」
かいじゅうさん:「えへへ」
にんげんさん:「んぉ?」
かいじゅうさん:「えへへへへ」
にんげんさん:「ま、まさかぁー!」
かいじゅうさん:「そう!そのまさかぁー!」
にんげんさん:「アップルパイを食べたいのぉー?」
かいじゅうさん:「あれぇ?」
にんげんさん:「んぉー?」
かいじゅうさん:「あれれぇ?」
にんげんさん:「あれれれぇ?」
かいじゅうさん:「ちがうよぉ」
にんげんさん:「ちがうかぁ」
かいじゅうさん:「アップルパイは普通に美味しいよぉ」
にんげんさん:「そうだねぇ」
かいじゅうさん:「もしかしてにんげんさんはアップルパイ食べたいのー?」
にんげんさん:「たべたぁい。できれば出来立てがいいなぁ」
かいじゅうさん:「わぁ、一気に条件狭まったねぇ」
にんげんさん:「出来立てじゃないとやだ」
かいじゅうさん:「わがままだぁ」
にんげんさん:「でも、もったいないから常温でも食べるよ」
かいじゅうさん:「やさしぃー」
にんげんさん:「だろぉー」
かいじゅうさん:「にんげんさんと話してたらボクもアップルパイ食べたくなっちゃった」
にんげんさん:「一緒に買いにいく?」
かいじゅうさん:「いっちゃうかぁ~」
にんげんさん:「出来立てアップルパイを見つけるまで帰れないよぉ」
かいじゅうさん:「ん~やっぱりやめようかなぁ」
にんげんさん:「んぉー?」
かいじゅうさん:「ボクはアップルパイも食べたいけど、別のものも食べたいんだぁ」
にんげんさん:「食べる?何を?」
かいじゅうさん:「にんげんさん」
にんげんさん:「んぉ?」
かいじゅうさん:「コピペだめだよ」
にんげんさん:「ま、まさかぁー!」
かいじゅうさん:「アップルパイの時、コピペしたよね」
にんげんさん:「し、してないよぉ」
かいじゅうさん:「さすがにこの空気感で3回目は辛いよにんげんさん」
にんげんさん:「何を言ってるのぉ、かいじゅうさん」
かいじゅうさん:「そろそろ本題に入りたいって思ってるんだよ」
にんげんさん:「本題?」
かいじゅうさん:「ボクが食べたいもののはなし!」
にんげんさん:「あぁそれか!」
かいじゅうさん:「にんげんさんがおそらを食べたいとか、アナゴの煮つけとか、アップルパイとか言うせいで登場人物のとこ、「はむはむされるはず」になっちゃってるんだよぉ」
にんげんさん:「んぉー?さっきからかいじゅうさんは何を言ってるのかわからないよー」
かいじゅうさん:「はむはむしようとしたら、何も進展ないまま2000字まで来ちゃったよってはなし!」
にんげんさん:「なんでかいじゅうさんは僕より人間というかこのお話のメタいとこばかりつついてくるのー?」
かいじゅうさん:「アナゴの煮つけって面白いからとかじゃなくて最初に思いついたのがアナゴの煮つけなの不思議だよね」
にんげんさん:「かいじゅうさん僕が悪かったから戻ってきてぇ」
かいじゅうさん:「はわわっ!ボクなんか言ってた?」
にんげんさん:「言ってた。いっぱい余計なこと言ってたよー」
かいじゅうさん:「わぁ、ごめぇん」
にんげんさん:「いいよぉ」
かいじゅうさん:「それでそれでぇ、食べていい?」
にんげんさん:「えぇっと、何を食べるのー」
かいじゅうさん:「にんげんさんをっ!」
にんげんさん:「んえぇっ!僕ぅ!」
かいじゅうさん:「そうっ!にんげんさんを食べたいなっ」
にんげんさん:「じゃあ、がおーって言って」
かいじゅうさん:「がおー!」
にんげんさん:「よしっ、食べていいよ!」
かいじゅうさん:「なんのがおーだったの?」
にんげんさん:「んー?僕が見たかっただけぇ」
かいじゅうさん:「そうなんだぁ!えへへ、じゃあいただきますっ!はむっ」
にんげんさん:「どぉーおー?おいしー?」
かいじゅうさん:「はむはむっ、はむはむはむっ」
にんげんさん:「ふへへ、なんだかくすぐったいよ」
かいじゅうさん:「んっ!まんぞく!」
にんげんさん:「ならよかったぁ。ねぇ、かいじゅうさん」
かいじゅうさん:「なぁにぃ、にんげんさんっ」
にんげんさん:「僕も食べていい?」
かいじゅうさん:「なにを~?」
にんげんさん:「君をだよ。かいじゅうさんっ」
かいじゅうさん:「ま、まって」
にんげんさん:「さっき僕を可愛く食べたってことは食べられる覚悟があるってことだよね」
かいじゅうさん:「覚悟?そんなのあるわけっ」
にんげんさん:「ないのにあんなことしたの?可愛い奴」
かいじゅうさん:「や、やめてよ。恥ずかしいって」
にんげんさん:「ははっ、恥ずかしがってる君は誰にも見せたくないな。僕だけのものにしたい」
かいじゅうさん:「にんげんさんっ」
にんげんさん:「じゃあ、いただきますっ。はむっ」
かいじゅうさん:「ねぇっ、そこはっ」
にんげんさん:「首元、ダメだった?」
かいじゅうさん:「ダメ・・・だよっ!」
にんげんさん:「かいじゅうさんははむはむするだけだったけど、僕は印つけちゃおうかな」
かいじゅうさん:「印?!」
にんげんさん:「ほぉら、暴れないで。いくよ」
かいじゅうさん:「ま、まって」
にんげんさん:「待たない」
かいじゅうさん:「・・・」
にんげんさん:「・・・」
かいじゅうさん:「よくないよぉ」
にんげんさん:「よくないかぁ」
かいじゅうさん:「緩急つけようとして、これはよくないよぉ。初見で読んでる人混乱するよー」
にんげんさん:「面白いかなぁって思ったんだけどなぁ」
かいじゅうさん:「ここのシーンのせいで、NGですっていう人増えちゃうよぉ」
にんげんさん:「でも、かいじゅうさんをはむはむできたから満足っ!」
かいじゅうさん:「ボクもまんぞくっ」
にんげんさん:「じゃあ終わる?」
かいじゅうさん:「終わっちゃうのぉ?」
にんげんさん:「だって、目的は達成したよ」
かいじゅうさん:「たしかにっ!じゃあいいか!」
にんげんさん:「ちゃんと、はむはむされたよ!」
かいじゅうさん:「うん!させてくれなかったらどうしようかと思った!」
にんげんさん:「へへへっ、すぐ横道にそれちゃうんだぁ」
かいじゅうさん:「もぉ~にんげんさんたらぁ」
にんげんさん:「思わぬ方向にずらしてきたのはかいじゅうさんだと思うけどねぇ」
かいじゅうさん:「そんなことないよぉ。ちょっと楽しくなっちゃっただけだよぉ」
にんげんさん:「じゃあ、しょうがないねぇ」
かいじゅうさん:「でしょー」
にんげんさん:「それじゃあ、最後は一緒に終わろうか」
かいじゅうさん:「うん!」
かいじゅうさん/にんげんさん:「ばいばぁい」
~終わり~
はむはむかいじゅうとにんげんさん 菜乃花 月 @nanohana18
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