第48話
「"嘘をつく人間"、アイツは嘘をつく人間が大嫌いだ─…」
怖くなった。"クソ"だと思っていたこの男が…あまりにも楓のことを知りすぎていて、私のことを…何もかも見抜いているかのような発言をしてくることが…とても怖かった。
「そんな顔、するってことは─…あるんだ?小山内に隠してること。」
──…やめてっ、
「やっぱお前、小山内には相応しくない。もしお前が俺の会社の社員なら間違いなく今ここで解雇してる」
もう既に、貴方のモーニングコーヒーのせいで私は前の職場を解雇されている。
「小山内は俺のモンだ。相手が誰であろうと、アイツを傷つける人間は俺が絶対に許さない」
──…なにも、反論できないっ、
クソ副社長と顔を合わすことがあれば、絶対に文句を言ってやろうと決めていたのに。
言いたかったこと、何一つ言えない
カチャ…って、控えめに扉を開いてリビングに戻ってきた楓が─…
「─…専務、」
って…入ってきて、まず初めに呼んだのは私ではなく…副社長だった。
──…今日も、勝てない。
いつだって楓の中の1番は副社長で、私はその次
きっと目の前で私と副社長が溺れていたら、楓は迷わず副社長の手を取るのだろう。
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