第30話
そうなって初めて、自分の犯した罪の大きさを理解する。話しかけているのに無視されたり、心配してる気持ちを否定されるような行動を取られるということが、どれほど辛いことなのか
俺と美羽の間に出来てしまった距離─…
それをどうすれば戻せるのか…俺にはもう分からなかった。
そっと寝室をドアを開けると、昨夜と同じようにして丸くなって布団を被る美羽
これ以上拒絶されたくない─…そんな甘ったれたことしか考えられない俺は、黙って扉を閉めて一人リビングに戻った。
──…一人になりたいのかもしれない、
話しかけるとイラつかせてしまうのか?色々考えてみるが、正解が分からなくて困る。
自分のことで精一杯の俺は、美羽のSOSに気付くことがないまま…結局その後風呂に入って…リビングのソファーで一人眠りについた。
その行動が美羽を酷く傷つけていたとも知らずに。この時の俺はそれが1番の最善策だと思っていたんだ。
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