第51話

「……だーれだ?」



って、俺にこんなことをする女子はこの学校でただ一人…吏菜以外考えられないわけで。




『吏菜?どーしたの?』



っと俺が声を掛ければ…何故か目の前にいるはずの貴弘がバタバタと椅子から立ち上がった、ような気がした。




『……吏菜?』




何が起きたのかと、目に添えられている手に自分の手を重ねて外そうとしてみるものの、、




「こらー…動かないの、」、



っという吏菜の声により、俺の動きは止まる。




「ふーくん、ちゃんとコレ着けてるんだ?」





俺の左手首に着けられている手錠…これは吏菜の部屋で使用されていたあのオモチャのプラスチックのもので─…半分を俺の左手首に、あとの半分は吏菜の右手首に、、分解してそれぞれの手首に着けられているソレ。




『吏菜が着けてって言うから』





─…俺に拒否権なんてものはない。

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