第46話

結論から言えば─…細かく切り刻まれたイカソーメンのお菓子を千本飲むことは不可能だった



なぜなら、、




『……ゔゔっ、まだ…出る、』


「んっ…いいよ?全部出して…?」




最初に言っておくが…これは決して、いかがわしい行為をしている最中の会話ではない。




42本目くらいを嚥下した辺りから、猛烈な吐き気に襲われて、、それにすぐさま気がついた吏菜が身体を起こしてくれて…用意してくれたビニール袋に飲み込んだばかりのイカソーメンを再び体外に排出している際に交わされた会話だ





『ごっ…めん、全部…飲み込めなくて、』



「んーん、もういいよ。吏菜の為に苦手なものを頑張って飲み込んでるふーくんの苦しそうな顔が見られたから─…許す」



『……りなっ、』



「─…もう悪いこと、しちゃダメだよ?」




コクコク…と、何度も首を縦に振って頷いてみせれば満足そうに笑って俺を抱き締めてくれた吏菜。─…許してもらえて、良かった。

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