第44話

吏菜の家に着いて、『お邪魔します』と声を発してみるが誰も居ないみたいで…リビングに消えていった吏菜を追いかけようと思ったが、先程のメッセージを思い出し、とりあえず手洗いを済ませてから真っ先に吏菜の部屋へ向かった





制服のままベッドに乗っていいものか迷っていると、階段を登ってくる足音が聞こえたので慌ててベッドの上に乗って正座する





ガチャ…とドアが開いて吏菜が入ってきたのを見て泣きそうになった。…二人きりになれた。





吏菜は手にお茶やお菓子を沢山持って現れ、部屋に入ると直ぐに鍵をかける。そのまま俺の近くまでやってくると無言で昨日と同じようにオモチャのプラスチック製の手錠を俺に着ける。





そこでやっと、、、




「─…おかえり、楓羽」




と言って、俺と目を合わせてくれた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る