第38話

「ほいっ!これ一ノ瀬が楓羽に渡してくれって…弁当だってさ!」



──…は?



「じゃ、俺はもう行くね〜」



すぐさま俺の前から立ち去ろうとしたその男子生徒の腕を力強く掴んでしまう。




「あ…あのっ、痛いんだけど、」



『……何でキミがこれを持ってるの?』



「………え?」



『だから、何でこれをキミが持ってるの?』




っていうか吏菜はいつ弁当を作っていたのだろうか?もしかしたら俺が寝ている間に一度起きて…隠れて作ってくれたりしていたのだろうか?




いや、いまそれはとりあえず置いといて、、




「な、何でって…頼まれたからっ」



『頼まれたって…ダレに?』



「誰って、、一ノ瀬にっ、」





吏菜に頼まれた?俺に弁当を届けろって吏菜に言われたってこと?─…どうしてっ、

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