第21話

『………痛い、』



どこがどうなったのか不明だが、全身が痛かった。階段の上から貴弘が顔を青くして俺を見つめている。




「ふ、楓羽っ…大丈夫かっ?!!!」



『……大丈夫…では、ない』




とはいえ動けない訳では無いので、身体を起こしながら上で心配そうに俺を見つめる貴弘に手を振って見せた。




しかし、どうやら貴弘が心配しているのは俺の安否ではないようで。




「……どうしよう。俺、メルヘンサイコに燃やされる未来しか想像できない。葬られる…これ完全に死刑確定だろっ!!!」




なぜか吏菜に対してものすごく怯えているみたいだった。…そんなことより手を貸して欲しいんだが。

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