第18話

「楓羽…腑抜けてばっかいるとケガすんぞ」



五時間目の理科は実験なので…昼休みが終わる前に理科室へと貴弘と共に移動する。…面倒だ




何もしたくない、今すぐに帰りたい。帰って吏菜の家に行って許して貰えるまで謝り続けたい




「なぁ…俺思うんだけどさ、女子と絡むのが厳禁なら男子校行けば良かったんじゃねえの?」



『…そんなことしたら、吏菜と離れ離れになるじゃん』



「……放課後会えば良くね?」



『昼休み、吏菜の弁当を食べるのが生きがい』



「あー…そ。じゃ…耐えるしかねぇな、」




別に理解されなくていい。俺は吏菜と一緒に居たいし貴弘のように吏菜がおかしいなんて思ったことは一度もない。




どちらかと言うと、ちゃんと吏菜を安心させてやれない俺の方に問題があるんだ。

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