第9話
「あ…今日、水曜日だよ。図書室…一緒に行かない?」
………図書室?
『……なんで?』
真顔でそう返した俺に、何処から湧いて出たのか貴弘が飛び出してきて鋭いツッコミを入れてくる。
「ちょちょちょ、お前ついさっき起きた出来事の記憶何処に落としてきたの?!何か一年間、毎週水曜日の昼休みは図書室に行かないといけない、って言われてたばっかりだろ?!」
あー…そうだった、そうだった。いやでもそれが今日からだなんて言われたっけ?
「プリントに書いてたよね?日程、、」
見てねーよ、そんなの。…てかあの紙どこにやったっけ?あの後どこに片付けた?
『……それ、ご飯食べてからでもいい?彼女、屋上で待たせてるから…さすがに無視して図書室に行くことはできない。ごめんね』
図書委員の女子が悲しそうな顔をしたのが分かった。もしかしたら彼女も彼氏との約束を断って俺と図書室へ行こうと思っていたのだろうか
もしそうなら…無神経なことを言ったな。
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