第4話
世界史の授業をボーッと聞き流しながら、俺は自分自身の歴史を振り返った。
物心ついた頃から俺の隣にはいつも吏菜が居て、何処へ行くにも何をするのも一緒だった。
「ふーくんはリナとけっこんするんだよ」
幼少期から吏菜に”けっこんする”と言われ続けた俺はその言葉の意味もよく知らないまま、
『うん、リナとけっこんする』
なんて約束を交わしてしまい、それ以降…定期的に吏菜の”結婚するよね?”催促が始まる。
「楓羽は吏菜の彼氏、婚約者、旦那サマ」
『あぁ、吏菜は俺の彼女で婚約者で…嫁。』
それは歳を重ねるごとに明確化されていき、、俺は吏菜の婚約者だ…という口約束は俺たちの間だけではなく周りの人間にも知れ渡るようになった。
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