第2話
「一緒に居ておかしいなって思ったこと…無い?」
『……特にない』
「マジで無いの?それ本気で言ってるならお前ヤバいって…もう既に洗脳されてるんじゃ、」
洗脳…という言葉が貴弘から飛び出した辺りで、背後から俺の名を呼ぶ愛しい声が響く
「ふーくん」
独特の間延びした呼び方で俺の名を呼ぶ吏菜の声が耳を掠めた瞬間…俺の身体は勝手に動き出す。
『吏菜、どーした?もう休み時間終わるけど』
教室の後ろのドアに背を預けながらこちらを見ていた吏菜の元へ吸い寄せられるように歩み寄ると、彼女は口角を上げて笑った。
「ねぇ、いま何の話してたの?」
吏菜の視線が俺を通り越して貴弘に向けられたのが分かった。たとえ友人であっても俺以外の男を吏菜の視界に入れられるのはいい気分ではない。
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