第51話

その後夕飯の片付けは律希さんがしてくれると言うので甘えさせてもらい…私はお風呂に入らせていただき、髪を乾かしてからリビングに戻ると既に二人の姿は無かった





お水を飲んでから寝室に向かいドアを開けようと手をかけるけど…少し緊張してきて躊躇ってしまう。




ゆっくりとドアを開いて中を覗きこむと、律希さんとミナちゃんが寝ている隣に私の分だと思われるお布団が敷かれていた。





「─…絢音、」




既に眠ってしまっているミナちゃんの隣で身体を少し起こして私に声を掛ける律希さん、





入っていいものなのかと躊躇っていると、ミナちゃんを起こさないように布団から出てきた律希さんが、私の元へと歩み寄ってくる





「寝てしまったみたいだ…悪いなせっかく仕事を切り上げてもらったのに」




『あ…いえ、それは全然!じゃあ…私は自分の部屋に戻ろうかな…?』





なんとなく気まずくて部屋に戻ろうと寝室を出た私。すると後ろから律希さんが着いてきてそっと腕を掴んだ





「…まだ眠くないなら、、少し話さないか?週末の予定を立てよう」





──…週末の予定…?




そうだ、そういえばキャンプに行くって話だったっけ?!




『私もその話し、律希さんとしたいって思ってたんです!実は私休日は一人でソロキャンするほどアウトドア好きでっ、』




振り返って語り始めた私を見て律希さんは少し微笑んでから人差し指を口元に当てると、




「実夏が起きるから、リビングで話そう」




って…そんな些細なやり取りで胸が高鳴る私はもう既に引き返せないところまで来てしまっているのかもしれない。

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