第35話
ほんの少し…ほんとに、ほんのすこーしだけ距離が近づけたような気がしたあの日から…律希さんの私への態度が変わった…ような気がする
っというのも──…
【今日は会議があるから遅くなる。実夏と二人にして申し訳ないが…夕飯の支度をしてもらえると助かる】
【今から帰る。まだ起きてる?取引先にいいワインをもらったんだ…一緒に飲まないか?】
【週末…実夏が実家に泊まりに行ったあと、絢音が暇なら買い物でもいく?この間怖い思いをさせたお礼に、何かプレゼントさせて欲しい】
なんて具合に、私を気遣う連絡やお誘いのメッセージがたくさん送られてくるようになった。
それまでメッセージのやり取りなんて業務内容のようなやり取りしかなかった私たち。それが急に本当の夫婦のようなメッセージが送られるようになったので、私としては何だか微妙な心境だった。
嬉しくない訳では無いが…あまり深入りしすぎて彼に余計な感情を抱くのは後々めんどくさい。だからそうならない為にも必要以上の接触は避けたいのだ。
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