第24話

軽いツマミまで用意してくれた律希さんと共にテレビの近くにあるソファまで移動する。どうか悪酔いしないように、っとセーブしながら飲むことを心に決めて…二人で赤ワインを片手に乾杯をする




「─…で、話したいことって?」




ここで聞くことを躊躇うと、二度と聞けなくなる。そう思ったので遠慮なく聞かせてもらう。





『……前の奥さんは、いまどうされてるんですか?離婚した理由まで知りたいとは言いませんが…ミナちゃんと会ったりしてるのかな?って少し気になって─…』





もしそうならどのくらいの頻度…とか。顔写真なんか見せてもらえると助かる。だってミナちゃんが学校帰りに前妻と出掛けたりしても顔が分からなかったら”誘拐かも?!”なんて…私一人騒いでしまいそうだから。





っという意味で聞いた。本当に悪気なんてない。知っておくべきかなぁって…そう思ったから聞いてしまった─…それが、、まさかっ、





「─……なんの話しだ?俺は、初婚だと言ったはずだが」





なんて、この期に及んで嘘を貫き通そうとしてくる律希さんに腹が立ってきて。





『いやっ、娘が居るのに”初婚”なんて言われてもさすがに信じられませんよっ!!』





少し声が大きくなってしまって、慌てて口元を手で覆った。─…ミナちゃんが起きてしまう!

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