第23話
ミナちゃんを寝かしつけにいった律希さんを見届け、私は夕飯の後片付けをする。っと言っても出前だったのでその容器を洗ったり…コップを洗って食洗機にかける…ってその程度。
汚れひとつない水回りをみて…普段から律希さんが掃除に気を配っているのが目に見えて分かった。忙しく仕事をこなして帰ってきてから家事と育児をするなんて…彼には心を休める時間は存在するのだろうか?
「─…絢音、片付けてくれたのか?悪いな」
静かにリビングの扉を閉めた律希さん。彼が自室にこもってしまう前に…私は彼に聞かなければならないことが多すぎる。
『─…あの、少しお話いいですか?』
彼はそう言われることを分かっていたかのように、首を縦に振ると…そのままキッチンにいる私の方に足を進めてきて、、
「結婚祝いに─…一緒に飲まないか?」
なんて言って、ワインのボトルを取り出し…グラスを用意し始めた律希さん。
『いいですけど、お話が、』
「飲みながら話そう─…長くなるから」
どうやら彼は薄々何を言われるのか察しているようで、それ以上私からは何も言えなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます