第20話

その後私は自分の部屋に戻り、持ってきた荷物の整理をさせてもらう事にした。




用意されている机は─…正直デスクワークの私にはとても有難い効率のいいタイプのもので、本当に感謝しかない。




私の仕事は…主にWebサイトや雑誌の挿絵などを担当しているイラストレーターのようなもので、クライアントから依頼を受けて制作や提供をしている。





最近はSNSなどを活用してイラストなんかを掲載していると、そこからDMのやり取りをして仕事の依頼が来たりするようになったので…勤めていた広告代理店を辞めて独自で活動している





だから─…結婚に興味は無かったし、仕事が生き甲斐みたいになっている所があったので恋愛にも前向きではなかった。





結婚はしたものの─…これは愛のない偽り婚、部屋を提供してもらったし…この空間でやりたいことだけに集中出来るなんて、やっぱり結婚して良かったのかも─…





パソコンを設置し終えて、快適な自室を堪能していると…先程の罪悪感が薄れてきて、今度は結婚してよかったなんて思い始める





忙しい一日だった、お風呂に入ってとりあえず眠りたい、、





──…コンコン、




突然、部屋をノックされダラけていた身体を瞬時に起こしてガチャっと扉を開ける

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