第14話
そんな事があったから─…私は律希さんのことを”いい人”だと認定して今日婚姻届を提出することになんの未練もなくスッキリとした気持ちで判をつくことが出来たのだが─…
ほんと、まさか…ですよ。
「パーパー!!」
普段、クールで大人びて見える律希さんが”パパ”をしている姿は…なんだか、、可愛かった
「ミナ、待って─…先に絢音に家の案内をしてあげないと、、」
「なんで…ミナさっきまでお留守番していっぱい待ってたよ?次はミナの番でしょ?なんでミナばっかり…ガマン?」
笑顔だったミナちゃんの表情が曇り、泣き顔に変わる瞬間、、慌ててミナちゃんに駆け寄り抱っこしてあげる律希さん。
──…苦手だな、
私は昔っから子どもと触れ合うのが苦手だった。何が悪いのか…話しかければ怖がられて泣かれるし、一緒に遊べば”つまらない”と言われる。
だから─…嫌だったんだよ、、、
今からでも別でアパートを借りようかな、っとスマホを取り出した時…近くに人の気配を感じて顔を上げるとミナちゃんを抱っこしたままの律希さんがすぐ側に立ってた。
「娘と妻、同時に相手することにする」
片手で軽々とミナちゃんを抱っこしている律希さんは…空いた方の手で私の腕をギュッと掴んで優しく笑いかけてくれた
ほんの一瞬、、ほんとに一瞬だけ…ドキッとしてしまった。当たり前のように”妻”だと言ってくれた律希さんに対してほんとに少しだけ…ときめいてしまった。
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