第7話

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私と律希さんの出会いは友達の紹介とか、古くからの友人だとか家が隣同士の幼なじみ…みたいな甘い展開が予想されるような出会い方では無かった。





──…婚活パーティー




明日にでも結婚してくれそうな都合のいい新郎を探すため、私はそれに参加した。本気度合いをみせるためにわざわざ着物まで用意して万全の体制でそれに挑んだのだが─…




『ガチ勢しか居ないっ、これじゃあ…どのガチャを引いても本当に永久就職させられる』




二.三年で離婚してくれるような人を探して婚活パーティーに来るような人など居ないのか、私のこの和装容姿を見て同じくガチ勢だと思われたのか、声をかけてくるのはどれも本気で結婚をしたがっている人ばかりで。




まぁ当然と言えば当然なのですが…生憎私は永久就職をしたくてここに来た訳では無い。




【次の誕生日までに結婚してなかったら、

お隣の篤郎あつろうくんに絢音をもらってもらう】




私が急いで結婚したかった理由は、母親に言われたこの言葉があったから。この”お隣の篤郎くん”というのが…どうしようもなく嫌いで、生理的に無理な幼なじみのことで。





幼なじみ…なんて言えば聞こえがいいが、奴は私より二つ年上で……一言で言えばストーカーのようなそんな、、少し気味の悪い男だった




しかし母同士が元々友達だったみたいでとても仲が良く…母は昔からこの篤郎のことをひどく気に入っていた。その為いつまでも結婚をすることなく仕事を続けている私をみて、、、




【彼氏が居ないなら篤郎くんでいいでしょ?】




なんて意味の分からない発言を頻繁にしてくるようになり、遂に期限を決めてきたので母の本気度がこちらにも伝わってきた。





だから…どうしてもすぐに結婚がしたかった。三年くらいしてほとぼりが冷めた頃にひっそり離婚すれば母も何も言わないかな…って。





そんな理由。私が結婚したかった理由なんてそんなしょーもない理由だった。

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