第41話

その後すぐに先程のグループトークに、、






洋【萩花参加するって〜!って事で、今年も萩花んちで決まりなっ!以上っ!】








っと洋平からのメッセージが入っていて、ふざけるなっと思いながらもすぐに返信する気になれず、とりあえずトーク画面を閉じてスマホを伏せた。







ーー・・・凪砂、どうしてるかな?






異動するとは言ってたけど、結局どこになったのか知らないし、本当に優花の命日に来るのかも分からない。








ただ一つ言えるのは、、この先凪砂はもちろん、他のメンバーに鉢合わせることは絶対に避けたい






どんどん大きくなるお腹を隠すことは不可能だし、付き合っていたことを知られていたとなると、凪砂以外の人との子どもを授かったと言うのは、すぐに嘘だとバレてしまうだろう。







『ーー・・・凪砂、、パパ、お父さん』







そっとお腹に手を置いて、凪砂の名前を声に出してみると、自然と【父親】を連想させるような言葉が続いた。







『ねぇ、聞こえる?キミのパパの名前は凪砂なずなっていうんだよ。パパのお仕事は海上保安官っていって・・・海の上でみんなの事を守ってる、凄い人なんだよ?』







誰もいない部屋、一人お腹の中にいる子に向かって語りかける時間は、とても幸せな時間だった。








私とこの子だけの秘密・・・一緒には居られないけど、凪砂は私たちにとって大切な家族ということに変わりない。








『ーー・・・私が、守る』







だから絶対に私が守ってみせるんだ






絶対に、、

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