第40話
【お前、酔っ払って自分で言ってたぞ。付き合ったのに全然凪砂に会えねぇ、寂しくて死ぬ〜って・・・んでも、シラフの時は俺たちに隠してるみたいだったから、わざと知らねぇフリしてたんだよ】
洋平の衝撃の告白に返す言葉が見つからない
【だから、今更俺たちに変な気使ってねぇで、素直に凪砂に会えって!っな?】
っが、私達が付き合っていたことを知っていても、別れたことを知らない様子の洋平
それに私が凪砂に会わない理由は、そういう気持ちの問題ではなく、もっと現実的に"会えない"理由があることを、洋平にいう勇気なんてない
『そっ・・・か、知ってたんだ・・・ごめんっ、何か隠し事してたみたいになって、、ほらっ!凪砂って優香の元カレ、、って言い方が合ってるのか分からないけど、優香と付き合ってた人だし・・・何か言いづらくて・・・』
優香を失った凪砂が弱っているところを、私が奪ったみたいに思われても仕方がない。だから話すのが怖かったのはある。
けど、まさか自分で暴露していたなんて・・・つくづく自分の愚かさに嫌気がさす
【は?そんなこと?別に萩花が凪砂のこと好きってこと、高校の時から俺ら知ってたけど?つか、気付いてなかったの凪砂だけで、優香も知ってたし・・・】
ーー・・・ユウカモ シッテタ?
【お前、顔面に凪砂が好きですって書いて歩いてるみたいに分かりやすかったからな。だからお前が凪砂と付き合ったって聞いても、あぁやっとくっついたか〜くらいにしか思わなかった。それは、拓海や翔大も一緒だと思うよ】
洋平の口から出てくる事実は私が知らないことばかりで、少し頭が痛くなってくる
自分が鈍いとか鈍感だとかって思ったことは今まで生きてきて一度も思ったことはなかったけど、さすがに今は自分の愚かさに情けなくなる
【っま、そういうことだから!今年もお前ん家で決まりなっ!じゃあな〜・・・】
洋平は私の返事を聞くことなくそのまま通話を切ってしまった。そのせいで断るタイミングを逃してしまう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます